福利厚生はいわば、企業や経営者からの、従業員への恩返しです。企業は従業員に労働の対価として賃金を渡しているわけですが、しかし従業員あっての会社なので賃金だけでは足りない部分があります。
それで福利厚生という、賃金以外のメリットを従業員に提供し喜んでもらうわけです。
そのため、福利厚生は企業が自らの手で提供したほうがよい、という考え方があります。しかしそれは本当でしょうか。
かつて独身寮や社員旅行は福利厚生を代表する従業員サービスでしたが、最近は廃れています。
これは、企業では「自社の従業員の福利厚生ニーズ」をとらえきれなかったからと考えられます。
もし企業が、仕事を頑張ってくれている従業員に、心から喜べる福利厚生を提供したいと考えるなら「福利厚生のプロ」に任せたほうがよいでしょう。
福利厚生業務のアウトソーシングは、企業にも従業員にもメリットをもたらすでしょう。
そもそも福利厚生ってアウトソーシングできるの?
まず、そもそもの話なのですが、企業の人事担当者や福利厚生担当者のなかには、福利厚生の業務をアウトソーシングできるのか、と感じている人もいるでしょう。
答えは「できます」。
自社で福利厚生を行っている企業は、福利厚生の予算があるはずです。そのお金を使って、福利厚生アウトソーシング・サービス業者から福利厚生につながるサービスを購入するわけです。
そもそも福利厚生アウトソーシングとは
福利厚生アウトソーシング・サービス業者は、さまざまな福利厚生サービスを用意していて、それを契約した企業の従業員に使ってもらいます。
福利厚生をアウトソーシングしたい企業は、福利厚生アウトソーシング・サービス業者が所有するサービスのなかから、自社で使いたいサービスを選びます。
料金の決め方は契約内容によって異なりますが、例えば従業員1人当たり月額いくら、と決めて契約することもあります。こうすることでその企業の従業員は、福利厚生サービスを自由に使うことができます。
企業は従業員の福利厚生ニーズを探すのが得意ではない?
企業が福利厚生をアウトソーシングする最大のメリットは、従業員の福利厚生への満足度が高まることです。
このように説明すると企業の福利厚生担当者は「自社で福利厚生を運営しているが従業員は満足しているはず」と感じるかもしれません。
それはそのとおりだと思います。
しかし福利厚生アウトソーシング・サービス業者なら、もっと従業員を満足させられるはずです。
なぜなら企業は、従業員の福利厚生ニーズを探すのが得意ではないからです。
そして福利厚生アウトソーシング・サービス業者は、従業員の福利厚生ニーズを熟知しているからです。
企業は従業員の業務スキルには詳しいが趣味嗜好に詳しいわけではない
企業の経営者や人事部長や管理職は「従業員のことなら自分たちが一番よく知っている」と思っているはずです。それはそのとおりです。
しかし、業務スキルや家族関係、人間関係については知っていても、1人ひとりの趣味嗜好まで知っているかというと、それは難しいのではないでしょうか。
ところが福利厚生への満足度を高めるには、趣味嗜好にマッチしているかどうかが鍵を握ります。
それには多種多様な福利厚生サービスを用意する必要があります。
福利厚生業者は多種多様なサービスで従業員の満足度を高める
福利厚生アウトソーシング・サービス業者は、1社の企業では集められないくらい多種多様な福利厚生サービスを用意しています。
例えば、1社ではニーズが少なすぎて用意できないレアな福利厚生サービスでも、福利厚生アウトソーシング・サービス業者は、複数の会社からニーズを集めることができるので、レアな福利厚生サービスでも用意することができます。
例えば、スキルアップの機会として、企業が従業員に研修の機会を提供することになったとします。企業が講師を呼んで研修会を開き、従業員に無料で参加してもらいます。
しかし1社では、すべての従業員が求めるすべてのテーマの研修会を開くことは不可能でしょう。どうしても最大公約数的なテーマの研修会になってしまいます。
福利厚生アウトソーシング・サービス業者なら、複数の会社から参加者を募ることができるので、レアなテーマの研修会でも開催できます。
「会社に大切にされている」と思う従業員を増やすことができる
自社の福利厚生をアウトソーシングすれば福利厚生サービスが充実するので、従業員は「会社に大切にされている」と感じるようになります。
これも福利厚生のアウトソーシングの大きなメリットです。
会社とのつながりを強く求める従業員は多い
ある調査会社が新入社員に意識調査を行ったところ、次のような傾向がみられました(*1)。
■近頃の新入社員の会社に対する意識の傾向
●上司や先輩社員よりも新入社員のほうが、仕事環境の居心地のよさを重視する
●個人裁量よりチームワークを重視した職場を好む
●指摘するより褒めてもらいたい
●納得感のある説明を求めている
若い人たちは、ドライな関係を求めているどころか、上司や先輩社員に頼りたいと思っていて、会社とつながっていたいと感じていることがわかります。
会社がアウトソーシングを使って福利厚生を充実させて、従業員に「会社に大切にされている」と思ってもらうことが、人事戦略上どれだけ重要かがわかると思います。
*1:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000082530.html
人事戦略上のメリット
今、多くの企業が人材不足に悩んでいます。
福利厚生が充実していることは、採用活動に有利に働くでしょう。
学生のOBOG訪問を受け付けている企業なら、社員たち(OBOGたち)が福利厚生に満足していれば、学生に「うちの会社は福利厚生がしっかりしているから快適だよ」と教えるはずです。
そして現役の従業員たちは、何かの理由で会社を辞めたいと考えても「こんなに福利厚生がしっかりしている会社は他にはないだろう」と思えば翻意するかもしれません。
福利厚生の充実度アップは離職予防になります。
福利厚生は「投資でありコストではない」が利益は生まないからアウトソーシング
今は、人件費はコストではなく投資と考える時代です。つまり企業が人材にお金を使うことは、利益を押し下げることではなく、会社を成長させる準備なわけです。
したがって、従業員に対してお金を使うことになる福利厚生も、コストではなく投資と考えるべきです。
福利厚生業務を人事業務から切り離せば人材育成に注力できる
しかしそれでもなお福利厚生は、いくら充実させてもダイレクトに利益を生むわけではありません。つまり、企業が「福利厚生スキル」を高めても利益にはつながりません。
それならば、福利厚生業務を人事業務から切り離してアウトソーシングして、人事担当者は、企業を成長させることができる人材や利益を生み出すことができる人材の育成に注力したほうがよいといえるでしょう。
~まとめ~
本記で紹介した、福利厚生のアウトソーシングが企業にもたらすメリットを箇条書にしてみます。
■福利厚生のアウトソーシングが企業にもたらすメリット
●従業員の福利厚生ニーズに応えることができる
●多種多様な福利厚生サービスを従業員に提供できる
●従業員の福利厚生への満足度が高まる
●従業員に「会社に大切にされている」と思ってもらえる
●採用活動が有利になる
●離職予防になる
●福利厚生業務を人事業務から切り離すことで人材育成に注力できる
このように福利厚生をアウトソーシングしない理由は見当たりません。
経営者や人事部長が「福利厚生のアウトソーシングを検討したい」と思ったら、ぜひMEISERVICEにお問い合わせください。
参考にしたサイトのURL
https://www.meiservice.com/service/bpo/welfare/clubcom/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000082530.html